『ディープ・インパクト』と同じミミ・レダーさんが監督の『ピースメーカー』を観ました。
冷戦後、核兵器削減処理中のロシアで解体輸送中に奪われた核兵器を探し出して犯人を確保するお話だったよ。
ジョージ・クルーニーさんとニコール・キッドマンさんが主演でした。
机上で核兵器理論を研究しているインテリ学者のニコールさん(上司)と人と人とが殺し合う現場をくぐり抜けてきたジョージさん(補佐役)の構図は、日本の警察モノとかにもよくあるパターンだよね。
ジョージ・クルーニーさんは、女ったらしだけど頭が切れるやるときゃやるさおじさんを演じると、本当にピッタリくる役者さんだと思いました。
最初は転売してお金を儲けるために核兵器を盗んだのかな…ってところから、最後は大国が起こした戦争の犠牲となった小国で愛する妻と娘を殺されたおじさんの暴走ってところに話は向かっていきました。
このお話のタイトルは「Peacemaker」だけど、これは大国アメリカ側からのことばであって、核爆弾を持って国連へ行こうとしていた小国のおじさんは「Peacekeeper」 ってことばを使っていました。
Peace を make ってそう簡単にはできないよね。
平和(Peace)を生み出す(make)って大義名分のもとで今までどれだけたくさんの個人や小国が大国や国連などの犠牲になってきたか、平和の創始者ぶってエラそうに勝手に大国だけで決めて実力行使してんじゃね~よ!ってことなのかも…。
ご都合主義なシーンも多かったし、そもそも世界唯一の核被爆国に住むカピバラとしては、核爆発ってこの程度の被害じゃ済まないですよって思う部分もあったけれども、そのへんは仕方がないかな…(苦笑)
インディ・ジョーンズさんでも冷蔵庫に入っていれば爆心地近くにいてもかすり傷1つですぐにピンピンってシーンがあったもんね。
その後、普通に探検してたし…。
今の時代にそぐわない常任理事国に拒否権があって、彼らの思惑に反する行動が取れない国連とか、世界は本当に綱渡りの不安定な状態で成り立っているのだなぁ~。
主役の2人はハッピーエンドでも、世界の平和は混沌のまま…。
それは仕方のないこととは言え、観終わってモヤモヤするお話でした。
- 感想投稿日 : 2016年1月5日
- 読了日 : 2016年1月5日
- 本棚登録日 : 2016年1月5日
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