学問の春―“知と遊び”の10講義 (平凡社新書)

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著者 : 山口昌男
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依岡隆児先生(総合科学部国際文化コース)ご推薦

山口昌男が札幌大学の講義を元に、「遊び」を分析したホイジンガの名著『ホモ・ルーデンス』を取り上げながら、比較文化とはなにかを論じた本です。文化人類学者としてのフィールドワークから得たトピックスをふんだんに、しかもユーモアを交えて盛り込み、「書痴」と自称するほどの無類の本好きが広範な知識を披露しています。
好奇心の赴くままに研究を続けるうちに、常識的な視点では直接つながらないけれども、比較文化の枠組みを作ってみるとうまくつながるという経験に、何度も出くわします。筆者はそれをもとに、世界の断片の様々なつなぎ合わせ方をみせてくれるのです。
こうした見方を支えるものは「遊び心」です。そしてそこでのキーワードは「雑」という言葉となります。文化を研究する際に大切なのは、いままで文化と考えられてこなかった「雑」なるものにまで踏み込んでいくことだというのが、筆者の主張なのです。
実際、日常生活でもなんの気なしの雑談から思わぬ発見が引き出されたりもするものです。学問にももっと軽やかな「遊び」の要素があっていいのだ、と著者から元気をもらうような本です。

レビュー投稿日
2015年7月14日
本棚登録日
2015年7月14日
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