「知」の脅迫と「知」への強迫。これがひとつのコンプレックスビジネスになっている事は否定できない。本を全く読まずにそういうのとは無縁に楽しく生きている人々は大勢いる。
人生に意味などないから意味を求める。世界は具象であり、現実・事実を生きるだけ。人生に必要な3つのものはカネ・健康・同伴者。この有無によって絶望と希望(という人生の意味)が決まるとの事だが、全くその通りだと思う。だから、思想はイラナイのか???
自称「思想くずれ」の著者のルサンチマンに満ちてはいるのだが、高卒程度の学力で理解できない<難しい>思想は確かにイラナイだろう。また、「考える」事は結局はエゴイズムにしかならないというのも頷ける。
だから、思想はいらないのか?って事はなくて、著者が延々と述べているのも立派な思想である(特に「自分一身の思想」はよくできている)。構成は滅茶苦茶で特に4章は辟易するのだが、書籍全体の問題提起としてはオモシロくて、これもひとつの「思想ビジネス」になっているのかと。そもそも新書ってのが大衆向け思想ビジネスなわけで。
ちなみに「知」に「やまいだれ」をつけると「痴」
漢字って良くできてるなあと勉強になりました。
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- 感想投稿日 : 2017年3月30日
- 読了日 : 2017年3月30日
- 本棚登録日 : 2015年5月13日
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