竜馬がゆく(一) (文春文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだのは高校入学前だったから約18年ぶりの再読。社会課題の解決を仕事に選ぶようになったことの背景にはおそらくこの作品の影響も大きい。独立もした今改めて何を感じられるか楽しみ。

    直前に読んだ『翔ぶが如く』に比べるとやはり格段に読みやすい。

    違う点はいろいろ。

    『翔ぶが如く』は司馬作品の中でも比較的後期の作品であるのに対して本作は初期作品だということもあるし、西郷隆盛という人物は本作と同じ描き方では捉えにくい人物だったのだろうと思う。何より作品を通して明らかにしたい問いの大きさがそもそも違うようにも感じる。明治維新とは何であったのか、日本の歴史の中における意味と役割、そしてそこから時代を経た日本の姿との違いや共通点は何か、など、そうしたことを考える作品が『翔ぶが如く』でした。

    一方の本作。坂本龍馬という人間の、人間的魅力を闊達に描いた作品。最近、龍馬は歴史の教科書から消えつつあったりと歴史的な評価が低い方向に改められている向きもありまし、本作の描く龍馬がそもそも龍馬の評価を実態以上に引き上げた、という指摘もあるようです。

    が、そんなことは良いのです。この作品は小説であります。ひとりの人間の生き方を味わい、自分自身のそれを考えさせる力強さという点で、私がこれまでの人生でもトップクラスに影響を受けたのが本作であり、そのような人間を日本中に発生させ、実社会へのインパクトも大きかろうというのが本作の何よりの価値です。

    まぁ何が言いたいかというと、とにかく最高に面白いです。

  • ちょうど20年前に文庫本八冊を読んだ。
    その時は坂本龍馬にはまってしまい、小説や研究書をたくさん読んだ。しかし他の幕末ものも読み、そのうち興味は無くなってしまった。
    さて20年ぶりに読み、内容はほとんど覚えていなかった。
    史実を基にしているのだろうが、司馬遼太郎特有の小説の度合いがとても強い(その特有さは好きなのだが)。
    大器晩成型の竜馬のくすぶり度合いを、いろいろなエピソードで描こうとしている。
    やたら女性に気に入られたり、盗賊に子分になられてしまうなど、ちょっと無理な設定もある。(2022.6.28)
    ※2022.6.2、kindle unlimitedで読書開始、2022.6.22読了

  • 電子書籍を読むようになって、いろいろと手を出したうちの一つ。
    竜馬の人となりに引き込まれます。
    少し出来た人すぎ感もありますが、この後どうなっていくのか楽しみですね。

  • 司馬遼太郎といえば、先に読んだ『花神』が話の途中で脱線する回数が多くなかなか読み進まなかったが、『竜馬』はほぼ直球勝負で進んでいくため読みやすかった。
    まだ20代前半の剣豪時代なので、主役の竜馬はまだ開眼前といったところ。むしろサブキャストの桂小五郎や千葉道場の娘さな子、武市半平太、田鶴姫などが魅力的。
    竜馬を実写化したとしても、武田鉄矢では小さすぎるし福山雅治では優男すぎてイメージ違うな。やはり昔の大河の若き北大路 欣也さんがイメージに一番ピッタリだ。

  • ド定番。色々と経験や知識を身に着けた後にこの小説を読むとこの作者の小説が昭和によく売れたことが理解できる気がする。

  • 久しぶりに読み返してみると面白いですねー。勉強になります。

  • 全巻読了。

  • 恥ずかしながら初読み。

    引き込まれますね。
    歴史が苦手でも坂本龍馬目線でなら
    楽しく知れる、

    乙女姉さん推し。

  • 読むのは3回目なんですが、安定の疾走感あふれるストーリーに没入してしまいます。緊急事態宣言禍を乗り切るにはこういうエンターテインメントがお勧めだと思います。

  • とりあえず一巻までのレビュー。
    リベンジ成功。

    一巻ではまだ20代前半やけど竜馬の奔放な生き方、素敵やと思いました。

    どこからどこまでが司馬ワールドなのかは不明ですが、司馬さんの描く竜馬はとても魅力的です。

    今のところメインで出てきてる武市・桂と対照的やから余計そう感じるんかも。

    所々余談が書いてありますが、イマイチ時代背景を理解してないから面白さ半減なのがものすごく残念。

    とにもかくにも続きが楽しみです。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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