経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2013年4月27日発売)
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感想 : 204
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経営学というのは比較的新しい学問である。その端緒は20世紀初頭のテイラーにさかのぼる。この本では、テイラーの科学的管理法から、イノベーション、学習する組織、スタートアップあたりまで、百家争鳴の経営理論を、流れるように理解させようと試みている。

基本的には、ここに出てくる理論、手法についてはオリジナルの本で読んでおくべき。そうしないと、筆者の解釈が刷り込まれてしまい、自分で学ぶと得られたかもしれない発想や着眼が得られないおそれがある。

その上で、この人の解釈はまあ面白い。科学的に分析できる、ベストプラクティスがある、結局はセンス、などの潮流が巡り巡るさまは、経営理論なんて実務家には必要ないな、なんて感じさせる。ただ一つ惜しい点は、最後のほうで筆者の三谷さんの戦略ツールを自慢げに披露している点である。いろんなツールの寄せ集めで、そぎおとすものもそぎ落とさず、これじゃ使ってもらえないなと感じる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年10月2日
読了日 : 2014年8月19日
本棚登録日 : 2014年10月2日

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