小説を読み始めてこういった推理小説ものはこの火車が初めて。それだけに度々事件のあらましを整理して再提示してくれるのは有り難い。まぁ普通のことなのかもしれないが…
借金を重ねる人間は計画性がなく自堕落、決して間違ってはいないがそれだけで判断してしまうのは余りに残忍な外的要因が便利な現代社会には存在することがまじまじと書かれていた。
確かにジリジリと真実に近づいていく様は興奮を催し情景描写などすっ飛ばしてしまいたくなることもあったが、カード問題に対して綿密に取材する姿勢がにじみ出ておりドキュメンタリーの要素の方が強く感じた。
そのためか賛否あるラストは個人的にはすんなり受け入れられた。
何故ならラスト、新城喬子の発言で読者が満足してしまい、実際上のカード問題に関心が向かないことを避けたかったと思うから。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年10月29日
- 読了日 : 2015年10月29日
- 本棚登録日 : 2015年10月17日
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