死に至る病 (まんがで読破)

  • イースト・プレス (2009年1月30日発売)
3.43
  • (25)
  • (31)
  • (62)
  • (14)
  • (4)
本棚登録 : 377
感想 : 52
5

キュルケゴールなんて世界史で名前だけ知っていて、一生読まないだろうなって思っていましたが触れる機会がありました。
このシリーズの良いところは内容をサクッと理解できるというだけでなく、網羅性の高さゆえに絶対に触れないだろうなというジャンルにまで触れることができる点だと思います。

内容の方は非常に深かったです。果たして絶望とは何なのか?自分とは何であるのか?オリジナルストーリーを用いての説明なので非常に読みやすい。

作中では本当の自分と向き合うということが課題となっていますが、現代社会こそまさにこれが最重要の課題だと思います。それだけ自分探しというのが難しくなっているということですね。
本当の自分(自分自身の自己)と向き合う勇気を持つことが大切。
自己が自己である責任に気付かない、責任から逃げる、責任に怒るという3つの絶望があり、それこそが「死に至る病」である。
そのため、自分自身と向き合って、自分自身の価値観を持ち、自分を信じることが大切なんだということが書かれています。
人間の本質に迫った良書だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年12月31日
読了日 : 2010年12月31日
本棚登録日 : 2010年12月31日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする