凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩

著者 :
  • 洋泉社 (2012年1月31日発売)
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本棚登録 : 428
感想 : 53
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東京に出てきて、もう4年がたつ。

学生気分はどこへやら、いつのまにやら社会人の気になっている。


地元が田舎なせいか、主な移動手段は自転車。家から大学までも毎日自転車で往復十数㌔走っていた。

本書は東京の地形の面白さを説いている。自転車乗りとしては、平坦な道のほうが走りやすい。だが、窪地や台地を超えた瞬間に、東京という街はブルドーザー的な土地の集合体ではなく、実際に文化や歴史が根付いた街なんだということに気付かされる。


目白台から日本女子大に出る坂をセレクトした著者には金一封を差し上げたい。深夜の酔い覚ましにあの坂のてっぺんから新宿を眺める経験は、僕にとっては予約して見に行く2時間フルコースの夜景の見えるレストランよりも価値がある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 生活
感想投稿日 : 2012年7月9日
読了日 : 2012年6月27日
本棚登録日 : 2012年7月9日

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