ヴィヨンの妻 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1950年12月22日発売)
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感想 : 579
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ことごとくのだめ男と、健気な妻がたくさん出てくる短編集。
太宰は、妻というもの、こうであってほしかったのかしら。女性からみても、すごいなあ、いい妻だなあと思うのだけど、一方で現実はこんなに冷徹にはなれないでしょうという感じ。

「ヴィヨンの妻」は本当に名作だなあ。終盤での一つの事件が、こんなにもあっけなく描かれて、最後の一言
「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きてさえすればいいのよ」
がものすごい力を発揮する。

太宰はやっぱりすごいのだと圧倒される一冊でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年4月29日
読了日 : 2013年4月29日
本棚登録日 : 2013年4月29日

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