無印良品の「あれ」は決して安くないのに なぜ飛ぶように売れるのか? 100億円の価値を生み出す凄いコンセプトのつくり方

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  • SBクリエイティブ (2014年2月22日発売)
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著者はブランド・コンサルタント/クリエイティブディレクター。2005年独立後はブランド・コンサルタント、クリエイティブディレクターとして、数億から50億、100億単位の広告制作やブランド運営にかかわっている。

無印良品の成功の最大の要因は、無印良品のコンセプトにあると考えている。知れば知るほど、無印良品は製品づくりからお店づくり、人材に至るまで、本当にすみずみまで、コンセプトが徹底されていることが分かる。

無印良品はコンセプトがすごい。
コンセプトをつくる力、使う力がすごいのである。

コンセプトとは目的(企業であれば理念やビジョン)を達成するための「原理・原則」を短く明確に表現したものに他ならない。そして「行動の指針」となり、「徳義」と「本質」を保ちながら、全体を動かす「原動力」でなくてはコンセプトとは呼べない。

そんな大きな力をもつコンセプトについて以下の6章にわたり説明している。
①なぜ私たち日本人はコンセプトを使いこなせないのか
②コンセプトと失ったものを取り戻す方法
③コンセプトをつくる前に知っておくべき7つのこと
④現在地を把握して、資産の棚卸をする
⑤最高のコンセプトの作り方
⑥コンセプトの使い方

コンセプトの持つ力の紹介のみならず、実際にその抽出の仕方までを惜しげもなく紹介している1冊。
暗黙知であり、商売道具であるコンセプトをこんなにもわかりやすく説明するなんて著者は太っ腹である。とは思うものの、やはりその抽出の仕方をわかってもいざ実際にそれを抽出することを実行してそれを実際に使いこなすことができるのは著者等の実行力がある人に限られる。

事業戦略というような難しい言葉ではなく、フラットな状態から「コンセプト」という言葉を使いだれでもわかりやすく事業戦略の核を交えながら紹介されている。

読み進めるごとに新たな理解と発見があり、楽しく最後まで読むことができた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マネジメント関連
感想投稿日 : 2015年2月8日
読了日 : 2015年2月8日
本棚登録日 : 2015年2月8日

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