(目次)プロローグ-ある対話 第1章能動と受動をめぐる諸問題 第2章中動態という古名 第3章中動態の意味論 第4章言語と思考 第5章意志と選択 第6章言語の歴史 第7章中動態、放下、出来事-ハイデッカー、ドゥルーズ 第8章中動態と自由の哲学-スピノザ 第9章ビリーたちの物語
著者は「強制はないが自発的でもなく、自発的ではないが同意している、(中略)能動と中動の対立を用いれば、そうした事態は実にたやすく記述できる」と言う。けれど、そもそも本書を読むためには哲学や語学にある程度以上の専門的な知識が必要なはずで(あとがきによると執筆のために古典ギリシア語を学び直された、とのこと)、その意味ではど素人の私にはこの本を「たやすく」読めるはずもないのだけれど、ビリー、クラッガート、ヴィア艦長の3人を自分自身として考えてみる。それならできるかもしれないし、その先にはなにかの気付きがあるのかも。(あってほしい‥)頭の芯が熱を持つような読書体験だった。第16回小林秀雄賞 ★★★★★
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年9月5日
- 読了日 : 2017年9月4日
- 本棚登録日 : 2017年9月4日
みんなの感想をみる