用心棒<普及版> [DVD]

監督 : 黒澤明 
出演 : 三船敏郎  東野英治郎  山田五十鈴  加東大介  仲代達矢 
  • 東宝
4.01
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4

黒澤明監督 森谷司郎監督助手 1961年作品
三船敏郎 主演

ある宿場町にふらりと あらわれた浪人。
犬が手首をくわえて歩いている。
カンオケ屋が繁盛している。
そこをのしのし歩く 三船敏郎の歩きっぷりがいい。 
その浪人(三船敏郎)が居酒屋に顔を出す。

宿場町では博打で儲ける新田の丑寅(山茶花究)と
女郎屋で儲ける馬目の清兵衛(河津清三郎)が
争いあって・・・いることを 
居酒屋の親父(東野英治郎)から聞く。

浪人は清兵衛のところに売り込みに行く
丑寅の衆をたたっ切って・・用心棒にしねぇか。
という・・・50両(前金 25両)で成立。
浪人の名前は 桑畑三十郎という。
清兵衛の女将(山田五十鈴)は なんで25両も・・という。
後で 後ろからたたっきってしまえば という。

清兵衛はさっそく戦いを 丑寅に挑むが・・・
三船敏郎は、対峙したときに 
『背中から切られちゃかなわねぇ』といって・・
用心棒を降りて・・・火の見櫓からの高みの見物。

百姓 新平は、博打で負けて 家と女房(司葉子)を
丑寅にとられる。
丑寅の後援者 酒屋の徳右衛門(志村喬)が 
その女房 ぬいにぞっこん。
女房をとられてしまったのだ・・

今度は丑寅の用心棒となり 60両(前金30両)で、
手を打って、清兵衛の仕業に見せかけて
ぬいを助ける。そして、新平に30両を与える。
それが、卯之助(仲代達矢)に見破られる。
仲代達矢の目がぎらぎらしていて 精悍である。

三十郎(三船敏郎)は捕まるが 徳右衛門は、
ぬいの居所が知りたくて 殺せない。
三十郎はうまく逃げおおせるが・・・
棺おけに入って 丑寅が清兵衛を攻めるのをつぶさに見る。

頭の弱い 亥の吉(加東大介)に、棺おけを墓場まで担がせる。
それで、三十郎は、復活するのである。
加東大介の喜劇的な役割は この作品にリズム感を与えている。

鉄砲を持つ仲代達矢と日本刀の三船敏郎の決闘・・・
はたして・・・

この映画は、まさに痛快娯楽である。
しかし、この三十郎 一体何が目的なのか?
カネが目的ではないことははっきりしている。
名誉でもない、三十郎は用が済んだら 町を出て行くのである。
三十郎のやりたいことは・・・
よくわからないが、しかし、なんとなくわかる

町にはびこる『悪』をなくしたい・・・
という スケールで 物事を見ている。
悪同士の対立・・・それを根こそぎ退治。
痛快な ヒーロー の登場である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史物
感想投稿日 : 2013年11月23日
読了日 : 2013年11月23日
本棚登録日 : 2013年11月23日

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