王は花を奪う (リンクスロマンス アレツーサ王国シリーズ)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス (2008年3月1日発売)
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本棚登録 : 16
感想 : 2
3

アレツーサ王国3(完結編) 
2段組 

初出
王は花を奪う――2007年 小説リンクス2月号掲載作品を加筆修正 
Kaianchoe uniflora――書き下ろし 


アレツーサ王国前2作のご先祖様たちであり『花』最初の物語。
“現代”の花たちとは全然違いましたねー。まあ、花たちの誰も公娼ではなかったので当然ではあるんですが。
いつから変わってしまったのかとは思いますが、ヴァレリーがちょっと匂わせてますから彼女には『花』のその後の姿が予測できていたのかもしれません。
でも、この時代では仕方が無かったといえなくもない『花』でも、その後の時代変化から言えば少々安易に使い出したという感は否めませんね。確かに寝物語についてはスパイなどが良く使う手段ではありますが、身寄りのない子供を引き取って『花』にとか。いや、それこそこの作品で学んでいる『花』たちのように親よりも結婚相手よりも王や国に心酔させることが出来れば別ですが、そうではないし。アレツーサを慕うどころか遺恨を残してしまうような種をまくハメになったりと、現代では当初の目論見が破綻しているのだから、制度の廃止は当然でしたね~。
作品としては、敵対していた相手に関係を強要されながらも相手を知るにつれ惹かれ守ろうと想うようになる過程がとても良かったなーと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: リンクスロマンス
感想投稿日 : 2011年2月5日
読了日 : 2008年5月4日
本棚登録日 : 2008年4月28日

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