私と踊って

著者 :
  • 新潮社 (2012年12月21日発売)
3.30
  • (37)
  • (112)
  • (224)
  • (41)
  • (9)
本棚登録 : 1282
感想 : 190
5

恩田陸短編集。バラエティに富んだ作品が19編収録。
恩田陸の短編は、物語世界をスパッと切り取った一部分を見せられている気になります。背後、いや周囲に大きな世界の広がりを感じさせられます。なので物語のプロトタイプやプロローグのような雰囲気を持ったものもあります。今までにも短編から長編へと繋がったものもありますし。そしてそれぞれ趣向が異なれど、どれも濃厚なまでに恩田陸の世界なんですね。次々と世界は変わるのに根源となるものは変わらない、そんな印象を受けます。
お気に入りは、「火星の運河」、「私と踊って」どちらも幻想的であり美しい。「少女曼荼羅」のある種のバカバカしさも素敵。そして「東京の日記」は確かに怖い。物語は世界を映す鏡。こわいこわい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 在庫なし
感想投稿日 : 2014年10月26日
読了日 : 2014年10月26日
本棚登録日 : 2014年8月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする