[ 内容 ]
日本絵画は洒落た視覚のマジックに満ちている。
大小を逆転させ、虚実の境を紛らわせ、極端な対比を強調し、さらには威厳に満ちた図像を戯画に変えてしまう。
冴えた技巧に支えられて奔放に展開した日本絵画の面白さを、手練の著者が存分に書き下ろした、もうひとつの日本の美術論。
さてさて日本絵画は面白い!
収録図版多数。
[ 目次 ]
1 誇張と即興(平安時代の「絵そらごと論」;「をこ絵」をめぐって;葛飾北斎のパフォーマンス ほか)
2 「虚」と「実」のはざま(落語「抜け雀」の物語;名画伝説のパターン;視覚のトリック―「掛物あしらひ花」 ほか)
3 対比の妙(「黒白屏風」をめぐって;「黒牛」と「白像」の趣向;「虎」か?「猫」か? ほか)
4 「右」「左」をめぐって(「左」優位が「右」優位へ;極楽浄土の描き方;時間の表現―「右」から「左」へ ほか)
5 江戸人のユーモア―達麿の図像学(禅の象徴としての達麿図;見返り達麿―即興の戯曲;達麿が遊女に、遊女が達麿に ほか)
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[ 参考となる書評 ]
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
岩波新書
- 感想投稿日 : 2011年5月15日
- 読了日 : 2011年5月15日
- 本棚登録日 : 2011年5月15日
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