【本の内容】
ロンドン発202便は、飛行機好きの小学生、護送される国際犯罪者など、様々な人々を日本へと運んでいた。
だが成田が近づいたその時、突如、第二エンジンが炎上!
機長ふたりも倒れてしまう。
乗員乗客の命は、副操縦士の江波が預かることに。
経験不足のパイロットは、傷ついたジャンボを無事着陸させられるのか?
航空サスペンスとミステリを見事に融合させた、内田幹樹の処女作。
[ 目次 ]
[ POP ]
「そうなんだ!」
「飛行機ってそうなってるんだ!」と驚きながら楽しく読めた。
飛行中の旅客機内で不穏な事件が起こるというストーリーもさることながら、元パイロットだという著者ならではの、飛行機に関する詳しい知識が面白い。
こう書くと計器や操縦方法といったマニアックなものが思い浮かぶが、この作品では客室にスポットを当てている。
緊急時の避難の様子、そのときのフライトアテンダントの役割。
それらが緊迫感のある描写と相まって、非常に面白く描かれている。
繰り返し出てくる、「避難方法のパンフレットを読んだ人と読んでいない人では、事故の際の死亡率が大きく違ってくる」といった説明にも説得力がある。
ここまでスリリングに描けるのは、著者の知識はもちろんのこと、その文章力にあるだろう。
ほとんど体験したことのない出来事を分かりやすく、かつ面白く読ませる。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
- 感想投稿日 : 2014年11月23日
- 読了日 : 2014年11月23日
- 本棚登録日 : 2014年11月23日
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