[ 内容 ]
日本人である私たちは、生まれると同時に、どこかの地方自治体の一員になります。
東京都民にしろ、夕張市民にしろ、自治体の外にはいられません。
私たちの日常生活において、「国」よりも「自治体」のほうがより密接であり、もし自治体のサービスが受けられなくなると、鉄道の廃線どころの騒ぎではすみません。
「市」や「町」を、あたりまえにある空気のように思っていると、突然、酸欠死に襲われます。
いま「夕張市」は財政再建団体に指定され、市民は酸欠状態です。
ここからいかに脱出し、新たな活力ある、老人にも子供にも夢のある街にするには何をなすべきかを、本書は分析し、展望しています。
[ 目次 ]
1章 ダイヤ型=心臓の形をし、Y字形に伸びる旧石炭の町・夕張(二〇〇七年、雪の中の夕張;廃坑で夕張の心臓は停止した;夕張は心臓移植手術をした;心臓の一時停止がはじまった)
2章 「財政破綻」か、「市破綻」か?リストラは可能か?(「市」の行政担当者は死ぬ気なのか?;市破綻の直接の引き金;市破綻の遠因と真因;もうひとつの夕張・「農業」夕張)
3章 夕張の繁栄と衰退(北炭と運命をともにして;観光都市夕張とは?;いまある「廃夕張」の危機)
4章 夕張再生のシナリオ 10のテーゼ(現実的で最善のシナリオ・困難な道;現実的で次善の策・夕張「終焉」の道;最悪のシナリオ・衰滅の道)
5章 夕張、その可能性の条件=哲学(居住地の哲学;行楽地の可能性;別荘地の可能性;高齢者に住みやすい町をめざす)
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[ 参考となる書評 ]
- 感想投稿日 : 2011年6月4日
- 読了日 : 2011年6月4日
- 本棚登録日 : 2011年6月4日
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