ネオ アンジェリーク Special(通常版) - PSP

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感想 : 12
4

【あらすじ】
主人公が暮らす「アルカディア」はかつて”理想郷”と呼ばれていたが、現在は”タナトス”という魔物が蔓延り、人々の暮らしを脅かしている。
普通の女学生だった主人公は、ある日、自身が”タナトス”を唯一完全に浄化することができる存在・「女王の卵」であることを知る。
主人公は人々の平和と幸福のため、仲間の男性らと一緒に「オーブハンター」として戦うことを決める。


【主人公】
親を失い、寮制の女子校に通う。
前向きで素直、家庭的で可愛らしい一方で頑固な一面もあり、自身で決めた事はひたむきにひたすら努力する典型的グッドガール。


【攻略対象】
クセがあり、パッと見ずば抜けてイケメンな訳でもないので、人は選びます。
しかしながら、どのキャラも表向きの「ヒーローらしい」一面と辛い過去を嘆く顔があり、それぞれの物語でしっかりと掘り下げられるので愛着は湧くと思う。
個人的にはレインが好きです。あの良く分からないルー語みたいな喋り方も含め、好き(笑)


【システム】
RPGっぽいシステムで、旧作ではありますが他ブランドのシステムより遙かに凝っています。

>>基本的な進め方
シナリオを読み進め、マップで行き先を選び、行動する、というシンプルな作り。
行動範囲は「依頼」などで新しい土地を知れば知るほど広がります。

>>戦闘
「タナトス」との戦闘があります。
プレイヤーは攻撃する「オ-ブ」を選択(選んだ種類や追加効果により戦闘効果や結果に変化)して進めます。

>>恋愛
●キャラの好感度
「メニュー」から閲覧可。かなり好感度は上げやすい。
●食事会
全5回、「食事会」を開くことができる。キャラによって好みの料理・最良のデザートの組み合わせが異なる。
食事中に「会話」を振ったり、「目線を送ったり」「微笑みかける」ことで好感度を上げる
●恋愛イベント
自動発生するものもあれば、特定の時期中に特定の場所に訪れないと起こらないものもある。
●ビンゴトーク
イベントなどでそのキャラにまつわる重要な「話題」を入手することがある。
各キャラの個室へ訪れ(基本的にはいつでも、何度でも訪れることができる)、「ビンゴトーク」をし、定められた特定の話題をそのキャラと話すことで恋愛段階が更新。
●恋愛段階
全4段階。4段階目を迎えればそのキャラとのEDが確定。
ちなみに股かけは2段階目まで。


【ストーリー】
<<主軸>>
起承転結がはっきりとしており、まとまっています。

大筋のシナリオはどのキャラを攻略していても一緒。
主人公を守護する4人の男性と出会い、タナトスを浄化していくうちにより大きな問題へと巻き込まれていく。

既読スキップを使える箇所もあれば、連れている男性が異なるため使えない場面もあり、やや金太郎飴感も。
・・・しかしながら、キャラとの恋愛イベントやその他のイベントが充実していて頻繁に新しいイベントが発生するので、飽きるほどではなく、すんなり周回できます。

<<恋愛要素>>
台詞糖度は高め。
冒頭から主人公への好感度が比較的高いので「逆ハーレム」的ですが、恋愛段階が上がるにつれキャラがより主人公に心を開いてくれる描写がきちんとあるので、逆ハーレム嫌いでもそう気になるほどではないかも。

エロ要素はありません。

エンディングは各キャラ2種。
それ以外にノーマルEDを含めた複数種類のEDが存在します。

●レイン
彼の過去やお兄さんとの確執を巡るお話。
4人の中でもメイン扱い。
●二クス
エンディングまでの道筋に唯一違いが出るルート。
彼が何を背負って生きているのか…、是非見届けて。
●ジェイド
「自分の感情が本物なのか」悩む話で、本筋には一番関連性が薄いかも。
●ヒュウガ
ヒュウガとレインの物語は繋がっているので、セットで楽しむのが良いかも。
事情はレインのお話で明かされるので、あとは好みでどちらを先に遊ぶか決めるといいと思います。
●ベルナール
イベントの発生時期の見極めが大変で、ぼんやりしていると攻略不可になっているお方。
他社さんではあまり見かけない、「ペンは剣よりも強し」なルート。
●ルネ
隠しキャラ(※初回攻略可)で、手順を踏み「逢いに」いかないと出現すらしないキャラ。


【感想】
ネオロマらしい上品、かつちょっと奇抜な世界観の作品。
ここのブランドはつくづく「優等生っぷり」を見せつけてくれる気がします。

作品を手に取ると、この”イイ子ちゃんすぎる”世界観や設定、パッと見とっつきにくい攻略対象でつい作品を敬遠してしまいますが、プレイしてみると案外楽しめる良作。
「攻略していて楽しい」ゲームシステムやキャラクター一人ひとりの掘り下げは勿論のこと、作品が丁寧に作られているな、と随所で感じることができる気持ちの良いタイトルです。

絵や設定で敬遠してしまうけど、敬遠したままにするのは惜しい、そんな作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 乙女ゲーム
感想投稿日 : 2011年11月7日
読了日 : 2011年10月31日
本棚登録日 : 2011年10月31日

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