デザート・キングダム ポータブル(通常版) - PSP

  • アイディアファクトリー
3.75
  • (6)
  • (11)
  • (10)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 80
感想 : 13
3

【あらすじ】
自身の怠慢のせいで魔力が「空」になってしまった、人を見下しまくりの主人公が、人に奉仕し、人に触れることで自身の存在意義だったり人の強さに触れて成長する物語。


【主人公】
魔人の王国・EVUUの姫でありながら、魔人+人間のハーフな主人公。
自身の怠慢のせいで魔力が0になったため、人間の世界へ降り、人に「奉仕」することで魔力を溜め、魔族へと返り咲くことが目的。
「人」が自身より「劣る」存在である為、どこか上から目線というか人を馬鹿にした節があるが、基本的には素直でまっすぐで頭の悪くない主人公。

自分の考えがはっきりしているのと、自身で考えて行動するところ、自分の過ちはすんなりと認められる点など、好感を持てる点は多い。

一方で、「口の悪さ」に関してはひとつ言及したい。
「はっきりモノを言う」のと、「男言葉で罵る」のは意味が違う。
お姫様設定だからといって綺麗な言葉を使え、とは言わないけれども、汚い言葉を使われると品性を思いっきり疑う。

恋愛面ではてんで鈍感なのは乙女ゲーム仕様。


【攻略対象】
物凄くイケメン!とか、物凄くかっこいい!とか、凄く惹かれるキャラはいないものの、良い意味でありきたり、かつ個性的で面白い。
ぶっ飛んだ設定のキャラはいないけれども、どのキャラも個性がはっきりと作られているため、ブレを感じずにいられるのは良い点かと。


【システム】
基本的にはノベルゲーム。
日に2度行き先を選ぶ要素があり(イベント等で選択がない日も度々)、「人の願い」を叶える際にはルーレット3択を使用。
個別に分岐(※10日目くらい)するまでは同じイベントの繰り返し、かつルーレット等もスキップできないため、ややストレスフル。
既読スキップを使用してもルーレットとマップ選択でスキップが解除されるのでスキップ中に余所事…ができません。

ちなみにルーレット3択は目押しできます。押してから止まるまで1マス移動するかどうか、という誤差です。


【ストーリー感想/考察】
<<主軸>>
比較的主人公が強く押し出されたお話であり、
活躍するのもカッコイイこと言うのも成長していくのも主人公。これってオトメイトでは結構珍しい。

キャラとの関係を進めるうちに、幸福に見える国家の裏の面、人の望みと強さが現れますが、基本的には【ギャグとノリ】で成り立っている作品であり、お世辞にも【ストーリー押しのお話ではない】と言えます。
細かいところが気にならず、サクサクと遊びたい人に向く。

<<恋愛>>
淡いです。
主人公が15歳(でも見た目はもっと幼い)という点なのか、ギャグ作品というノリのせいなのか、ひたすらに恋愛要素は抑えめ。
ときめきイベントはほぼ、ないし(主人公の性格もありますし、キャラがネタ扱いなのも大きいのでしょう…)、イチャイチャする展開もない。
なんとなーーーーく心が接近する過程は描かれますが(※キャラが抱える「心からの望み」を主人公に信を置き明かす、という形で)それもニヨニヨする…というイメージではありません。

面白いですし、キャラもいいんですが、ときめきを求めるのにはちょっと違う作品かも。


【その他】
<<音楽>>
アラビアンテイスト(でもどこかコメディアスな)で好きです。
作品の雰囲気をよくあらわしていると思う。

<<絵>>
AMNESIAの花邑まい氏原画。
AMNESIAほど顔がシャープでも細かくもないですが、まぁまぁ綺麗です。
なんか全体的にキャラの顔つきが幼い…って思うのは私だけ?
ロリ趣味もショタ趣味もないので今一つ絵で萌えられなかったのが大きい気がする…。


【感想】
サクサク、気軽に遊べる作品です。

ややギャグに傾き過ぎているきらいがあるので、私はあまり「キャラ萌え」することはできなかったのですが、テンポの良い会話、主人公のナイスツッコミに笑わされることもしばしば。

しかしながらこれを乙女ゲーム…として捉えて考えると、主人公の考え方や言っていることは結構大人なのに見た目がロリっぽいのが個人的にすごく気になった。
並んでいるのがレジェッタとかだとあまり違和感がないのですが…、
大人っぽいキャラに「愛している…」とか囁かれても、「えぇええ、相手オコサマですよ…;」とふと冷めた気分に。…要はのめり込めません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 乙女ゲーム
感想投稿日 : 2013年11月9日
読了日 : 2013年8月12日
本棚登録日 : 2012年11月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする