大奥 第6巻 (ジェッツコミックス)

  • 白泉社 (2010年8月28日発売)
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本棚登録 : 2835
感想 : 191
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風土病によって男子の生存率が大幅に下がった男女逆転の“江戸城大奥”人間模様。

この6巻が一番好きです。
というより、綱吉と右衛門佐の関係が好き。
結局この二人、似ていたんだろうなぁと思います。どちらも情に左右される自分を理解出来るだけ理性的で頭が良すぎて気丈過ぎる。右衛門佐本人が言ったように、意地っ張り、の方が正しいか。
そして二人とも、自分の立場や周囲の思惑もある程度見えてしまっている。
ただ、綱吉はその分、自分に向けられる素の感情からは敢えて目を背けているようにも見えますが。
だからこその、あの最期かな、と。
前巻で右衛門佐を詰問した吉保は、二人の相似に気づいていたのかなとも思ったりしました。
……しかし、右衛門佐の最期は本当に幸せですね。
きっちり加齢を描いているからこそ、掻き抱く姿が印象的でした。

しかし、それぞれ思惑巡らしている五代の人間模様に比べて六代は……基本皆が正しくあろうとしている結果の不幸って、逆にどろどろになりますね。その序章の物語、なのかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年5月12日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年4月14日

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