経済学の入門書です。
著者は元来、マルクス経済学を専攻していたそうですが、本書では主として近代経済学の立場によりつつ、マルクス経済学の問題をそのつど指摘するという仕方で、両方の立場を関係づけているのが特色です。
とくにマルクスの労働価値説に関しては、価値判断としての妥当性はともかくとして、現実の経済における価格決定のメカニズムを説明する役には立たないと批判します。また、メンガー、ワルラス、ジェヴォンズらによって重要性が指摘された「限界」概念について、マルクスが十分に注意を払っていないことも、その問題点としてあげられています。
主としてミクロ経済学における価格決定のメカニズムと、企業の経済行動、そして財政、金融、雇用などの経済政策が、順次取り上げられ、分かりやすく解説されています。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
政治・経済・社会
- 感想投稿日 : 2015年2月3日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年2月3日
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