今回は、ほぼ1巻まるまる費やして、過去のエピソードが扱われています。
近藤夫妻の上司となる泌尿器科の教授には、腎臓の機能に障害を持つ美和という娘がいました。透析を受けていたために身体が成長しない彼女は、永大における脳死者からの腎臓移植の1例目となります。しかし、娘のためを思い、日本の医療のためを思った教授のこの選択は、同時に彼自身のエゴのためでもあり、そのことが彼の娘を苦しめます。そして、近藤先生がいつまでも成長しない身体である彼女の気持ちを理解することができなかったのが引き金となり、美和はみずから死を選ぶことになります。
若き日の近藤夫妻の姿がほほえましく、重苦しいテーマを扱った本書にユーモアを添えているように感じます。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
青年コミック
- 感想投稿日 : 2017年7月18日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2017年7月18日
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