一分間だけ (宝島社文庫) (宝島社文庫 C は 2-2)

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  • 宝島社 (2009年6月5日発売)
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女性誌『JoJo』の編集者をしている神谷藍は、フリーランスのコピーライター・津村浩介と、ゴールデン・レトリバーのリラとともに暮らしています。

この仕事をはじめて4年目になる藍は、編集長の北條の信任も厚く、重要な仕事をまかされるようになります。また、『JoJo』でコラムを連載している快活な青年ライター・岡部翔が、藍に積極的にアプローチをかけてきます。仕事の忙しさと翔の魅力に、藍の心はしだいに引き寄せられ、現在の浩介とリラとの生活がしだいに疎ましく感じられるようになります。

ある日、翔からプレゼントされたぬいぐるみをリラがぼろぼろにしてしまうという事件が起きます。藍はリラに対して暴力を振るってしまい、そのままの勢いで翔に対する想いを浩介にぶつけて、2人は別れることを決断します。リラは、いったんは浩介に引き取られることに決まりますが、暴力を振るった自分のもとに舞い戻ってくるリラを見て、藍は仕事をしながらリラを育てていくことを決意します。

殺人的な忙しさの中で、藍は自分にとって一番大事なものは何かに、気づくようになります。ところがそんな折、リラが病気になってしまいます。リラを病院に連れて行った藍に対して、医者はリラがガンに犯されていると告げます。

読みやすい文章で綴られた、少しせつない物語です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の小説・エッセイ
感想投稿日 : 2014年3月3日
読了日 : -
本棚登録日 : 2014年3月3日

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