破獄 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1986年12月23日発売)
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本棚登録 : 1993
感想 : 208
5

脱獄を繰り返した男の小説と聞いていた。どうやったら?という興味をもって読み始めたが、この小説はそれだけに留まらず、戦中戦後に刑務所がどのような状態であったのかや、看守や囚人の関係、などとても興味深いことばかりで、読みごたえ十分、おなかの底にずっしり残るような話だった。佐久間清太郎その人間の不思議さ。人生の悲しさ。終盤、泣けてしまった。思っても見なかったこの小説の深さに、名作と言われる作品をやっぱり読んで良かったと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年7月12日
読了日 : 2011年7月12日
本棚登録日 : 2011年7月12日

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