気候変動を理学する―― 古気候学が変える地球環境観

著者 :
制作 : 日立環境財団 
  • みすず書房 (2013年4月2日発売)
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感想 : 13
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「環境サイエンスカフェ」での5回の講義内容をまとめたもので、テーマは気候変動。地球環境問題は誰にとっても重要で、それがゆえに最近ではとても身近な話題のひとつだろう。それどころか身近すぎるとさえ言えるかも知れないくらい多くの情報や言説に囲まれている。しかし、そういった言説の真偽を判断するための基礎的な概念を一般の人が持っているかというと、少し疑わしいかも知れない。「情報のとらえ方について、古気候学者の立場から伝えるべきこと」(270ページ)を伝えようというのが講義のきっかけだ。

本書では気候変動がなぜ起きるのかを軸として、5つのテーマが扱われている。内容は必ずしも易しくないものの、気候変動の原理の本質がとても分かりやすく説明されていてとても勉強になる。現代の必須リテラシーを養う上で読んでおくべき本の一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年11月7日
読了日 : 2017年11月5日
本棚登録日 : 2017年11月5日

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