若かりし頃、大好きだった漫画家、吉野朔美。
単なるお気に入り本の紹介ではなくて
本に纏わる彼女の日常、というスタンスで書いているのが楽しい。
誰もに愛されているらしい『アルジャーノンに花束を』を
手に取るのがなんだか気恥ずかしくて、
その後に出版された『24人のビリー・ミリガン』が読みたくても
アルジャーノンへの義理があるから買うわけにはいかない!
とガマンしていたとか
『因幡の白ウサギ』で、海を渡ろうとするウサギに
背中を踏んづけられた相手は、
サメなのか、ワニなのか確かめるために、
サメ図鑑に始まり、柳田國男から
古事記、日本書紀まで調べまくったりとか
このこだわりが、あの個性的な作品を産むわけだ!
と思わず納得してしまうようなエピソードの連続です。
ちょっとシュールで変わった目線の作品が好きかと思うと
ものすごくまっとうな名作『飛ぶ教室』を激賞していたりして
あ、この感覚が、『少年は荒野をめざす』に
繋がってるんだな♪と、うれしくなったりする1冊でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
や行の作家
- 感想投稿日 : 2012年5月29日
- 読了日 : 2012年5月28日
- 本棚登録日 : 2012年5月29日
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コメント 8件
円軌道の外さんのコメント
2012/05/29
まろんさんのコメント
2012/05/30
まろんさんのコメント
2012/05/31
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/07/05
まろんさんのコメント
2012/07/05
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/07/09
まろんさんのコメント
2012/07/09
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/07/10