最初に結末が提示され、なめらかな速度で円をぐるりと描いて、その結末にたどり着いたように感じる。
中心人物のスミオには、友達や家族等の多くの人がいる。
言葉でその人達と意思伝達をする術もある。今回の話では、携帯電話のメールが多く登場する。
スミオはその人達と言葉は多く交わすけれど、スミオを含め誰も彼も向き合っていない。
スミオが向き合って、スミオと向き合ってくれたのはジュリアだけだったのではないだろうか。
だからこそ、あの結末を迎えることになったのではないか。
もういちど時間をおいて、読み返したい作品。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年9月3日
- 読了日 : 2015年9月2日
- 本棚登録日 : 2015年9月2日
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