アップルパイが食べたくなるドラマ。
タイトルに反して、さらっとした見応えだった。
扱っているテーマの重さとのバランスだろうか。
自分が「存在」していることなんて
当たり前かどうかも普段は考えないけれど、
引越したりすると、住民票(戸籍)なしでは何もできないことを思い出す。
教育は受けられない。携帯電話の契約もできない。
まともな会社では正社員になれない。銀行口座も開けない。
運転免許も取れないから運転ができない。
図書館で本を借りることもできなければ、自習室を使うことすらできない。
保険証が持てないから、よほど裕福でなければ
おちおち医者にもかかれない。
そんな日本が嫌だと言っても、パスポートが無いので
普通の手段では海外にも出られない。
ドラマなので多少のファンタジーは入っているとしても、
社会で生きていることの証が紙切れ一枚に託されていると考えると、空恐ろしい。
***
ところで、主人公の得意レシピ=アップルパイという図式は
分かりやすくていいのだけど、ほとんどそれ以外の調理をしているシーンが無い。
バイトなんだから、下積みらしく下ごしらえをしているシーンがあったほうが
自然なのではと思うけれど。
あと、調理台の上に常にリンゴが置かれているのも、
演出のうえで必要なのだろうけど、ちょっと不思議な感じ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ドラマ
- 感想投稿日 : 2012年12月17日
- 読了日 : 2012年12月13日
- 本棚登録日 : 2012年12月12日
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