ほんじょの虫干。 (新潮文庫 ほ 14-1)

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  • 新潮社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101028217

感想・レビュー・書評

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  • 本にまつわるエッセイ。

    初っ端から、別の国に。
    向こうの国の人の、一般的な顔、が
    ちょっと面白かったです。
    絵が所々についていて、それが分かりやすくw

    スープは、確かにたくさん作った方が
    色々溶けだして美味しい気がします。

  • 昔の本ではあるけどエッセイは気づきが多くて最近のお気に入りです。

    文章に本上さんの人柄が出ててグーです。

  • 無修正に嬉々とする★




     1999年の処女作『ほんじょの虫干。』が文庫化されて、ふたたび注目★

     当時の本上まなみさんは、女優というよりはグラビアアイドルとして認知されていたと記憶しています。水着を着た女の子がぞろぞろ出てくる奇妙な雑誌『BOMB』で、彼女は連載の場を得て「文学少女でした」宣言を行ったのでした。
     そして、今思えば恥ずかしいグラビア水着雑誌に、抵抗感もなく手を伸ばしていた私がいた! 理由はただ一つ。彼女見たさ、です。なぜハマってたんだろう……? と自分でも不思議だったけど、また読んだらやっぱり愛すべき一冊という評価は揺らぎませんでした。

     文学少女、と言っても、仕事が猛烈にいそがしくなった時期だということもあるでしょう、流行の新刊に飛びつくような書評はなかった。でもその分、年季の入った本好きならではのチョイスに、共感指数が高まったのです。
    『雪の女王』『不思議の国のアリス』など、幼いころから親しんできた童話から、林芙美子や二葉亭四迷、北原白秋といった、がっつり国文学まで扱い、かと思えば自流でへろへろっと短歌を詠んでみせるのも印象的でした★

     文章を適温に調節することを覚えた『鉛筆日和。』を読んだあと、改めてふりかえる『虫干。』は、アンバランスな魅力に満ちています。拙いということもできるかもしれないけど、倒れそうで倒れない、やじろべえ的な味が『虫干。』にはあります。これだけは、文庫化にあたって加筆修正しないでくれたことに、ほっとしています。そのままの彼女をむしょうに見たくなる時があるので★

     へもへも文体も、じわじわと始まっているね。ほんのりのんびり、脱力具合が心地好い。書いた文章が初めて本になった、やったぞバンザイ! という嬉しさもきらきらあふれてる☆ 書くことが本当に好きなのだな。本を出せたということが本当に嬉しかったのだろうな。
     その後の成果は、『鉛筆日和。』の通り♪

  • 文体や感性がほっとするからかはらはらするところに行かねばならないときや
    落ち着きたいなあというときとかよく鞄に忍ばせて、お世話になっていました。
    久しぶりに読んでも
    やっぱり好きだなあ、って思う
    大事な1冊です。

  • これは綺麗な人が書くから許される文章でしょ。

  • 非常に透明感があり、美しい文章だと思う。本上さんの人柄でしょうかね。今、何かと話題のギリシャ旅行記ですが、アテネって意外とすることがないという指摘は激しく同意。
    中島らもの解説と言う名のラブレターも読みごたえあり。

  • ほんじょにはそんな興味がないけど、読んでると書いた人(つまりほんじょ)のことがどんどん好きになってくる。
    ほんじょも、この本の前に読んでた角野栄子さんも、「ダウン、ダウン、ダウン」とアリスの話をしていて、なんだか嬉しくなりました。
    解説がらもさんで、じーんとしました。

  •  ギリシア旅行記の『ギリシアで虫干。』と、「本」のエッセイ『ほんじょの虫干。』の2つから構成されるエッセイ集。
      
     『ギリシアで虫干。』はプライベート写真が満載で、自筆のイラストや自作の短歌がたっぷり入っています。イラストは巧い上に、ホテルの見取図が緻密に描かれています。ギリシアに旅行に行ったほんじょさんが実に羨ましい、そしてギリシアに行きたくなる文章です。

     『ほんじょの虫干。』は話が脱線する事が多く、文章が巧いとは思えません。『ほんじょの虫干。』で取り上げられる本の選び方に統一性が有りません。しかし、心が癒される暖かい雰囲気の文章です。

     度々食べ物に関する文章が有り、食べ物に対する強いこだわりや愛情が読み手に伝わる事から、「本当にほんじょさんは食べる事が好きなのだなぁ」と感じられました。芸能人のエッセイに有りがちな媚び媚びのムードが無く、本上まなみさんの優しさと暖かさがストレートに伝わる内容になっていますので、本上まなみさんのファン以外の人にも是非読んで欲しいです。

     亡くなられた中島らもさんの解説が泣かせます。

  • 20代の女性らしい、かわいらしい感じが出ている。
    まぁ。そこそこには、楽しめますかね。

  • なーんかずっとタイトルと塗丁が気になってて、
    やっとこさ決心して手にした本。
    そうしたら…女優の本上まなみさんのエッセイでした

    しかし、文章が心地いい 。
    ギリシャの旅エッセイと本に関するエッセイ両方のってるんだけど非常に雰囲気があって地に足がついてるかんじがした。特別なこととかなにもなくても澄んだ空とか
    道端の草とかに心ときめくことができるひとだ。
    宮沢賢治みたい(笑)

    中で紹介されてた立原道造の詩がすごくがきになる!

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著者プロフィール

1975年東京生まれ。俳優・エッセイスト。長女の小学校進学を機に京都に移住。出演作に映画『紙屋悦子の青春』『そらのレストラン』、エッセイに『落としぶたと鍋つかみ』(朝日新聞出版)、『芽つきのどんぐり 〈ん〉もあるしりとりエッセイ』(小学館)、『はじめての麦わら帽子』(新潮社)、絵本に『こわがりかぴのはじめての旅。』(マガジンハウス)など。ABCテレビ『news おかえり』(火曜日MC)、BS朝日『そこに山があるから』に出演中。

「2023年 『一泊なのにこの荷物!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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