クドリャフカの順番 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2008年5月23日発売)
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本棚登録 : 11002
感想 : 789
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アニメ化でも人気だった『氷菓』を一作目とする「古典部」シリーズの第三弾。

これまでの二作よりも頁数も増えていますが、分かりやすくて読みやすいストーリーなので、デザート感覚でアッという間に読めてしまいますね。実際、休日の半日程度で一気読みしました。

リラックスしたいときに、最適ですね。自分の場合に限るのかもしれませんが、ストレスなく読める本って限られてますよ。まだまだお子様なのかな。

米澤の作品は、この「古典部」シリーズしか読んだことはないのですが、これまでの二作も含めて、読ませるための仕掛けが、たくさん、かつ分かりやすく仕込まれていて、楽しいですね。

(ちょっとネタバレ注意)
200部売るために、どう工夫を凝らすのか
わらしべプロトコル
十文字事件

などなど、挙げだしたらキリがありません。
ゲームみたいに単純なところもありますが「面白きことは良きことなり」です。
って、ちょっと森見登美彦氏が入ってしまいました。森見氏といえば『夜は短し歩けよ乙女』で、学園祭でのドタバタや主人公の黒髪の乙女の天然ぶりを楽しく描いていますが、まさに本作のカンヤ祭+千反田さんのトンチンカンぶりなど、似たところがありますよね。

と、余談はさておき、分かりやすく単純なところもあるのですが、決して予定調和で終わらないところが、また面白いところです。ストーリー構成も、謎解きも、十分読みごたえのある面白さです。

「古典部」シリーズは、現時点で五作目まで発刊されていますので、次作を読むのを楽しみにしています。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学(作者名:や行)
感想投稿日 : 2015年3月22日
読了日 : 2015年3月22日
本棚登録日 : 2015年1月25日

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