おかかえ運転手に、売れない舞台役者、同じく甲斐性なしのサックス奏者…。しぶとく這い回る底辺男の諧謔と哀歓と正義を描く。表題作ほか全4編を収録。
戌井昭人らしく全く共感できない情けない男たちが主人公の物語が4篇。にもかかわらず読み出すとズルズル物語に引き込まれ、気づくと読み終わっている。内容的には無頼派に近い気もするが、そんな立派な分け方は似合わないかも。不思議な作風で、「万年芥川賞候補」が頷ける。
(B)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年1月14日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2017年1月14日
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