フルーツパーラーにはない果物 (文春文庫 せ 11-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年5月10日発売)
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感想 : 34
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自信がなくて、あと一歩を踏み出す勇気がなくて、女であることをこじらせているモリッチと桧野川には少しだけ共感できた。
真衣は…共感は出来ないけれど憎めない。
女の子としてはきっと真衣が一番正しいんだろうなと思える。
だけど、玲奈。彼女だけは、女というものはこうも醜くなれるものかとゾッとした。
すました表情をして、自己肯定のためだけに他人の気持ちを弄んで、自分で刻んだ傷に酔っている。
人間はこんなにも自己愛の塊になれるのか。
彼女が「美しさ」を語るなんて吐き気がする。
玲奈の話がなければ心地よい読後感だったのに、残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年5月15日
読了日 : 2016年12月4日
本棚登録日 : 2017年5月15日

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