環の潔さ、真っ直ぐさは、ある意味きっと羨ましいものだと思う。
もう、私はあんな正直さは持ち合わせてないよ。
ただちょっと、ああいう生き方はきっときついんだろうな……って思う。
折れてしまうことを覚えてしまえば、それはそれでちょっと生きるのが楽になるんだけど……。
時々、折れ続けた自分が、本当にこれでいいの? って叫びだしてしまう。
そういう時は一番つらいよなー……。
というわけで、結構、環が危なかったしくて、痛々しくて、羨ましい……そんな話だと思う。
環は割りと、自分に近い存在、として認識できるんじゃないかな……。
割と、BLには2通りあるような気がするんだよね。
主人公と自分を重ね合わせて楽しむものと、完全に、非日常として楽しむもの。
どっちが悪くて、どっちがいい、ってことはまったくないのだけれど。
どっちも小説としては必要だと思う。
で、この話は完全に個人的には前者だなー……って思う。
あんまり自分が調子のいい時じゃない時に読むと、きっと痛い目を見そうだ。
私が捨ててしまったものを、きっと環は持ってる。
というわけで、点数的には、80点。
物語のうまさとかも含めて、きっと評価されてもいいと思うんだ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(BL)
- 感想投稿日 : 2011年11月11日
- 読了日 : 2011年11月11日
- 本棚登録日 : 2011年11月11日
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