空にはちみつムーン (ディアプラス文庫)

著者 :
  • 新書館 (2005年2月9日発売)
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本棚登録 : 132
感想 : 7
4

 環の潔さ、真っ直ぐさは、ある意味きっと羨ましいものだと思う。
 もう、私はあんな正直さは持ち合わせてないよ。
 ただちょっと、ああいう生き方はきっときついんだろうな……って思う。
 折れてしまうことを覚えてしまえば、それはそれでちょっと生きるのが楽になるんだけど……。
 時々、折れ続けた自分が、本当にこれでいいの? って叫びだしてしまう。
 そういう時は一番つらいよなー……。

 というわけで、結構、環が危なかったしくて、痛々しくて、羨ましい……そんな話だと思う。
 環は割りと、自分に近い存在、として認識できるんじゃないかな……。

 割と、BLには2通りあるような気がするんだよね。
 主人公と自分を重ね合わせて楽しむものと、完全に、非日常として楽しむもの。
 どっちが悪くて、どっちがいい、ってことはまったくないのだけれど。
 どっちも小説としては必要だと思う。
 で、この話は完全に個人的には前者だなー……って思う。
 あんまり自分が調子のいい時じゃない時に読むと、きっと痛い目を見そうだ。
 私が捨ててしまったものを、きっと環は持ってる。

 というわけで、点数的には、80点。
 物語のうまさとかも含めて、きっと評価されてもいいと思うんだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2011年11月11日
読了日 : 2011年11月11日
本棚登録日 : 2011年11月11日

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