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レビュー by veadarさん
「アルジャーノンに花束を」と似たような雰囲気を持つ本書。
自閉症の主人公の苦悩が細かく書かれている。
自閉症と言えば映画のレインマンくらいしか見たことがなく、人と喋る時に考えが回り過ぎて身動きができなくなってしまう人ぐらいの認識しかなかったけれど、この本を読んでその考えは一新された。
主人公のルウは自分のやり方、ルールを重んじているけれども、他の人の心情も汲みとることができ、普通の生活を営んでいる。
いや、一つの物事をとことん掘り下げて思い悩む様は普通の人より真剣に人生に取り組んでいるように感じた。
普通な人が様々を要因をごっちゃにして、世間と折り合って妥協した答えをだすのに比べ、問題を完全に他の問題から断絶して理屈のみで解決しようという姿勢には、天才の片鱗が垣間見れる。
自閉症が治せるだんとなって、自閉症が治ってしまった僕は、昔の僕と別人なのではないか?自分とはどこからどこまでが自分なのだろう?と、深淵な問いを読者に投げかける。
自閉症とは普通の人間より劣った状態ではなく、一般的な脳の回路とは違うだけ、感じかたが違うだけ、そしてそれは人間ならば誰しもそうで、その具合が大きいだけ、ただそれだけのことなのだと思った。
登録日 : 2008年07月05日 22:06:26


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