可愛い女(ひと)・犬を連れた奥さん 他一編 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2004年9月16日発売)
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どの作品だったかは忘れたのだが、チェーホフは村上春樹も小説かエッセイの中で触れていたし、先ごろ読んだ金井美恵子の『道化師の恋』にも顔を出していた。トルストイもまた熱心な読者だったそうだ。ことほどさようにチェーホフというのは玄人好みの作家なのだろうか。この短篇集は表題作2篇のほかに「イオーヌィチ」を収録する。いずれも典型的なロシア・リアリズム小説だ。それぞれの物語は短いにも関わらず、なんだかずっしりとした読み応えがあり、いくつもの人生を生きたような気分になる。篇中では、やはり「犬を連れた奥さん」がベストか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ☆ロシア文学
感想投稿日 : 2013年11月3日
読了日 : 2013年11月2日
本棚登録日 : 2013年11月3日

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