この物語は、他の藤沢作品とはかなりその趣を異にする。物語全体は天保11(1840)年に荘内領で実際に起こった、国換騒動を小説の形で再現したものである。一方には時の老中、水野忠邦をはじめとした幕閣が、また対極には荘内藩主、酒井忠器をはじめとした藩士たちがいるのだが、この物語の主人公はあくまでも荘内領の農民たちの群像である。徳川幕府崩壊までも、もう20数年しかなかった時の事である。
読書状況:読み終わった
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☆日本文学/エンターテインメント
- 感想投稿日 : 2013年9月23日
- 読了日 : 2012年5月2日
- 本棚登録日 : 2013年9月23日
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