読めば読むほど寂しい気持ちになって困った。
燃えるスカートの少女ではあんなに癇に障った翻訳、今回は全然気にならなかった。
『ねえジュディ、そうしたかったら、と父はいった。きみひとりで旅行にいってもいいよ。カメラを持っていって、撮った写真を見せてくれよ。
会話のあいだ母は別に何も感じていないようだったが、突然、声がぽきんと半分に折れるのが聞こえた。だってあなたと行きたいのよ、と母はいった。
母のそんなに幼い声は聞いたことがなかった。』
『あなたを愛しているだれかが、これは少なくとも部分的にはうそだとお互いにほんとうは心の底でわかっていることを何とか信じようと無理しているのを見るのは、やっぱりすごくひどい、すごくいやなことよ。』
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
own
- 感想投稿日 : 2015年4月28日
- 読了日 : 2015年4月28日
- 本棚登録日 : 2015年4月19日
みんなの感想をみる