目は口ほどにものを言う、被害者 美菜絵の怨念のこもったその目が、
瑠璃子を狂わせ、やがては、身代わりをさせた彼 江島にも
及ぼす恐怖は、底知れないものでした。
一瞬にして、心ならずも交通事故の被害者になってしまった
美菜絵の死を迎えるそのわずかな時間の目の威力が、
結局は、すべての人を支配し、翻弄させてしまっていたなんて。
頻発している交通事故で、それまでの幸せな暮しが、瞬時に
なくなってしまうことの無念さ、加害者への憎悪は、これほどにも
狂わせるのですね。
慎介の記憶が徐々につながっていくところは、絶妙!でした。
ホラーとミステリーとサスペンスの要素が備わっていて、極上の
エンターテイメント。
これまで読了して来た東野さんとは違った、新たな一面を発見!
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
著者 ハ行
- 感想投稿日 : 2011年4月4日
- 読了日 : 2011年4月3日
- 本棚登録日 : 2011年4月4日
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