まさお君とだいすけ君 (小学館文庫 ま 18-1)

著者 :
  • 小学館 (2012年5月8日発売)
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本棚登録 : 51
感想 : 7
5

犬の名前が「まさお」って…!
たまたまチャンネルを回した時のインパクトは大きかった。ペット番組『ポチたま』を毎週観るようになったのは2004年頃だっただろうか。
最初は、天性のギャグセンスを持ったまさお君の行動が面白くて笑っていたのだが、次第に犬と人間の関係について考えさせられるようになった。
私は動物を飼育したことがないのだけれど、ひと昔前の飼い方だと、犬は屋外の犬小屋に寝かせて、味噌汁をぶっかけたご飯を与えているイメージがあった。でも、まさお君は人間と一緒の布団で寝たりするし、食べる物は調味料抜きのもの。
犬がのびのびと走り回れるドッグランや、飼い主さんも楽しめるドッグカフェ、ペットと一緒に泊まれる宿」などといった施設の存在もこの番組で知った。
映画『LOVEまさお君が行く』は、実在のまさお君をモデルにしているけれど、まさお君の天然の面白さが生かせず、人工的な作り話に成り下がってしまった。松本君とまさお君の素晴らしく特別な関係についても真実が伝わらなかったと思う。映画にするならドキュメントタッチにして、本物のまさお君の映像を使ってほしかった。
本作『まさお君とだいすけ君』は、まさに文字で観るドキュメント映画のようだ。犬の気持ちや番組に関わる人々の気持ちが丁寧に描かれている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2012年9月20日
読了日 : 2012年9月20日
本棚登録日 : 2012年9月20日

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