失敗の本質: 日本軍の組織論的研究 (中公文庫 と 18-1)

  • 中央公論新社 (1991年8月1日発売)
3.99
  • (739)
  • (856)
  • (546)
  • (72)
  • (27)
本棚登録 : 11127
感想 : 880
4

日本軍はなぜ戦争に負けたか。真偽はともかく、刺激を受けた考察だった。

ビジネス本の棚を見るたびに、成功談が多すぎると思う。「ああしたらうまくいった」「こうしたらうまくいった」。成功談は確かに面白い。

一方で言う。「失敗は成功の母」であると。

失敗ばかりしていても人生がうまくいくわけではない。しかしながら、失敗から学ばないことは大きな損失となりうる。失敗談は成功談を超えるインパクトを時として含むものだ。私はそう思う。

成功した組織の話は世の中にあふれている。逆に、失敗した組織の話は数多くない。日本軍は高度に洗練された組織であった。しかし、(結果論かも知れないが)多くの失敗を犯した。それはなぜだったのだろうか。

極めて重大な“組織的な”失敗談。そういう意味で貴重な一冊かと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年5月2日
読了日 : 2013年4月30日
本棚登録日 : 2013年5月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする