官僚が使う「悪徳商法」の説得術 (講談社+α新書)

  • 講談社 (2013年4月23日発売)
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感想 : 13
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 「脱官僚」、「政治主導」とマニフェストに掲げて、選挙に大勝して政権についたまではいいものの、官僚をコントロールするどころが、官僚の掌の上で踊らされていた眠主党。この前に選挙で見事に仕分けされて2番になった。

 専門外の大臣職を務めて、答弁に苦しんで官僚に助けてもらう防衛大臣がいたくらいだからなあ。家庭の中における自分の立場の防衛には自信があるのだろうが、国の防衛には向かなかったようだ。自民党にも、法務に明るくないのに就任した法務大臣がいたのを覚えている。
 
 2人の著者曰く「門外不出の秘伝」のような感じで、受け継がれている数々のテックニックを披露という事で今回の本が出てきた。

 気になったのは「ガイアツ」代理人に戦争をさせる技術だ。「ガイアツ」の代表はほとんどアメリカだ。アメリカ政府の関係者や元関係者で登場するのは、日本でおなじみの人物が多い。シナリオライターの演出に沿って発言してその代りにいい思いをさせてもらっているのではないかと思いたくなる今日この頃だ。

 とはいっても、アメリカ政府にとって、迷惑な話かもしれない。自分たちだけいい子ぶって、アメリカを時代劇に出てくる悪商人の代表の越後屋扱いしやがってと、心の中では思っていたりして。

 悪徳商法とは、なかなか言いえて妙な表現だ。これからもなくなることはないだろう。こういう本が出ても、政治家の方で神経の太い方が出てこないとなかなか対抗するのは難しいなあ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年5月31日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年5月31日

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