アメリカの大統領選挙が山場を向かえている。民主党現職のオバマ大統領と、共和党のミット・ロムニー候補の間で激しい選挙戦が繰り広げられている。最近の調査では、両者とも支持率が並んでおり、予断を許さない状況が続いている。
日本でも、我欲と政欲のコラボと言っていい「暴走老人」と揶揄された前東京都知事と、大阪市長が話題に中心になっている。
有権者としては、はたして候補者には、ビジョンがあるのかどうか気になる。この本で取り上げられている、ゴリラを使った実験で、目の前にいるゴリラに集中していると見逃してしまうとある。この多くの人が見逃すゴリラを見つけ、前へ前へとまるで明治大学のラグビースタイルのように突き進む珍しい人たちがいる。著者はこの人たちのことを「ビジョナリー」と呼んでいる。何も政治家だけでなく、ほかの世界でもビジョナリーが求められていることは言うまでもない。
著者はビジョナリーには次のものが備わっているとしている。
発見力
想像力
直観
勇気と信念
共有力
運
生かすも殺すも最後は本人次第か。ビジョンは見えないものが見える。とはいっても超能力が必要なわけではない。日ごろからアンテナを張って、ビビビと感じるクラゲのような柔らかさがあるかどうか。脳に酸素や血液が循環しづらくなって頭がダイヤモンドのようにガチガチになって、柔軟性を失うととてもではないが、ビジョンなんて夢のまた夢の世界になってしまう。
直観、信念ということは最後は自分の信じる道あるいは、自分の内なる声に基づいて行動するということか。なんだか自己啓発の本に書いてあるようなことを書いたが、自分を信じることができなければ、軸がぶれて決められない民主党のごとく細胞分裂の連続となり悲惨なことになる。
あのヴァージングループを率いるリチャード。ブランソンは、以下のことを述べている「最高のアイデアは、突然やってくることが多い。柔軟な頭でいないと、そのアイデアの良さに気付けない」。柔軟剤を使っても頭がほぐれない石部金吉さんにならないように注意することが重要だ。
- 感想投稿日 : 2012年11月3日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2012年11月3日
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