回想のビュイック8 上巻 (新潮文庫 キ 3-37)

  • 新潮社 (2005年8月1日発売)
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本棚登録 : 279
感想 : 30

 警官だった父の死後、勤務していた警察署にアルバイトに来ていた息子が、倉庫に置かれているビュイック8のようだけれど、車でなく、この世のものでもない「もの」について話を聞く。

 現在と過去が交錯していく作法は、キングの独断場って感じ。
 やああ、面白かった。やっぱりキングは面白い。
 で、ちょっと思ったんだが、キング作品って「大人が大人の役目をきちんとする」っていうのが裏テーマのように感じる。子供が、大人の役割をしなくちゃいけないような状況は間違っていると明確に打ち出してきていると思う。
 ま、キャリーのように、あそこまでどうしようもない母親だと子供は破綻するしかないんだけどね。
 映像化すると非常に面白そうなんだけど、見たらがっくしくること間違いないって気もするww
 にしても、キング、ちょっと作風変わったかな。つか、丸くなったというべきか。
 やっぱり、大事故とかすると人生観も変わるのかもしれないね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 翻訳作者名 カ~コ
感想投稿日 : 2009年11月28日
読了日 : 2005年10月28日
本棚登録日 : 2005年10月28日

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