70年代、内ゲバで姉を亡くした主人公の喪失と再生の物語。
内ゲバ、それも誤爆で姉を失い、数年後に恋人を同じように内ゲバの誤爆で亡くしたという、なんとも救われようのない話。
それでも彼女は、自分で立ちなおっていく。
確かに、周りの助けは多々あった。けれど、結局は人は自分で立ち上がるしかないのである。
そして、彼女の力の根底にあったのは<愛された>という記憶なのだと思う。最愛の姉、最愛の恋人だったけれど、愛され愛したから、そこに偽りは全くなかったからこそ、彼女は再び立ち上がれたのだと思う。
愛することに、愛されることに、臆病になるなという物語なのかな、と思った。
読書状況:読み終わった
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邦人作者名 あ~お
- 感想投稿日 : 2010年6月25日
- 読了日 : 2010年6月25日
- 本棚登録日 : 2009年11月25日
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