平たくいってしまえば普通の恋愛小説で不倫もの、だったんですが。う-ん、普通に面白く読めたけど、なんていうか、川上さんじゃなくてもこういう話書く人っているよね、というのが正直な感想です。作者名を伏せて読んだら、これが川上さんの作品だと気づかないんじゃないだろうかとふと思って。それは勿論私の文章に対する理解力が足りないのかもしれませんが、たとえばマンガだと、知っている作家さんなら大概一目見て「◯◯さんの絵だ」ってわかりますよね。でも小説って、活字って、文章だけ読んで作者名を当てることって、結構難しいんじゃないかと思うのです。よっぽど町田康みたいな文体の人なら別ですけど(笑)。そういう風に考えた時に、私が思う川上さんの文体とか作風、好きだと思う部分、個性とかが、この作品にはあんまりなかったのかなと思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
○川上弘美
- 感想投稿日 : 2012年8月29日
- 読了日 : 2009年4月
- 本棚登録日 : 2012年8月29日
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