ビューティー・インサイド [DVD]

監督 : ペク 
出演 : ハン・ヒョジュ  上野樹里  パク・ソジュン  イ・ジヌク  イ・ドンウク  ユ・ヨンソク  イ・ボムス  キム・サンホ 
  • ギャガ
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感想 : 8
4

THE BEAUTY INSIDE
2015年 韓国 127分
監督:ペク
出演:ハン・ヒョジュ/パク・ソジュン/イ・ドンフィ/上野樹里
http://gaga.ne.jp/beautyinside/

インテリアデザイナーのウジン(男性・29歳)は18歳のときから眠って目覚めるたびに外見が別人になってしまう奇病(?)になってしまった。単に別人、と言っても老若男女さまざま、しかも性別や年齢のみならず外国人の場合まである。日替わりで外見の変わるウジンは当然まともな生活が送れないのみならず恋愛も基本ワンナイトラブ(※死語?)イケメンの日に女性をナンパしても、朝になったらハゲオヤジの姿でこそこそ逃げ出すはめになる。そんな彼の秘密を知ってなお理解してくれているのは、母親と、親友のサンベクのみ。だがある日ウジンはイスという女性に恋してしまい・・・。

この奇抜設定を「そんなことありえない」「物理的に不可能」と引っかかってしまう人はこの映画を見ないほうがいい。とりあえず、そんなことが起こり得るかどうかは置いといて、そんな状況になったら人はどうするか、というシチュエーションを素直に楽しめればかなりの傑作。テーマは非常にシンプル。要は「(恋愛において)大事なのは外見か内面か」という普遍的なやつ。毎日外見の変わってしまう恋人を、中身は同じだから、と愛し続けることは果たしてできるのか?

もちろん外見より中身でしょ!と言いたいところだけど、毎日顔が変わるとなるとこれは確かに困る。映画はきれいごとだけではなく、結局「イケメンに限る」な現実もコミカルに描いているし、戸惑い→受け入れ、からの、さらなる問題、やっかいな恋人を愛してしまったイスの心の揺れ動きを丁寧に拾ってあるので説得力があり、突拍子もない設定なのに自然に感情移入して見ることができました。

何より、イス役のハン・ヒョジュが魅力的なのがいいですね。若い頃の大塚寧々に似てる(笑)毎日顔が変わるウジン役はなんと123人(!)の俳優が演じているのだけど、そのうちの一人が日本の上野樹里ちゃん。出演時間はとても短いけれど重要なエピソードを任されていて、見た目は女の子でも中身は男性、という設定のせいか、ちょっとラスフレの瑠可役を思い出しました。

美女と野獣みたいに、どんな外見でも本当に愛してくれる人が現れたら魔法が解けて元の姿に戻れたりしないかなって、ちょっと期待しちゃうのだけれど、そうそう上手くはいかず。でも納得のラストで、エンドロール後にちょっとした伏線回収というかほのぼのエピソードもあり、とても良い気分で映画館を出れました。

唯一、気になった点は、毎日顔が変わってしまうんじゃ免許やパスポートも取れなくて大変だろうなと想像していたのだけど、ウジンは普通に車を運転しているし、最後には海外にまで行ってしまう。そこはちょっと、いくらファンタジー設定にしても整合性が欲しかったかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  アジア映画
感想投稿日 : 2016年6月22日
読了日 : 2016年6月21日
本棚登録日 : 2016年6月22日

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