面白かったし泣きまくった。雄本と雌本の間には幻書が生まれるというアイデアから、本好きの夢がしこたま詰まった神話や、語り手の祖父を中心とした一族の歴史が生まれるのが素晴らしい。とにかくファンタスティックなのにそこに生きていたのではないかというくらいリアリティが溢れてる。溢れすぎてえらく回りくどかったり笑えないダジャレ下ネタ連発したりなため、読む人を選ぶと思う。でも、説教くさくない剥き身の戦争話(水木しげるさんの戦争漫画みたいな)や家族にふりかかる災難と手を取り合って乗り越えていく様子は魅力たっぷり。ラストへ向かって収斂していく素晴らしい文章構成は本読みの方に是非一度体験してほしいです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2014年10月15日
- 読了日 : 2014年10月15日
- 本棚登録日 : 2014年10月15日
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