カネボウの粉飾決算事件を題材にしたフィクション。
主人公の番匠啓介はトウボウの経理担当常務。自らの保身から粉飾決算を常とする社長と副社長を相手に孤軍奮闘する番匠の苦労を描く。
今でこそ監査法人が粉飾決算を指南する事はなくなったが、経理も甘くなぁなぁの時代には、経理担当もやりたくない事を多々やっていたのだろう…読んでいて胸が痛くなった。
粉飾決算の過程や苦悩、東京地検特捜部の取調べあたりはかなり感情移入できた。
途中やや中弛みもあるが、会計に興味のある人なら楽しく読める作品。ただ、会計とはあまり関係のないロマンスはいらないかな。島耕作じゃあるまいしw
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
経済小説
- 感想投稿日 : 2012年9月4日
- 読了日 : 2012年9月5日
- 本棚登録日 : 2012年9月4日
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