嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)

著者 :
  • NHK出版 (2005年2月24日発売)
3.38
  • (17)
  • (48)
  • (115)
  • (5)
  • (3)
本棚登録 : 588
感想 : 40
4

60年代生まれの私にピッタリの本である。
浅間山荘事件のテレビ生中継に釘付けになり、オールナイトニッポンを聴きながら大人の仲間入りをした気になって、「おれたちひょうきん族」、「元気が出るテレビ」を観て、テレビってここまでやって良いの?と目から鱗が落ちた。PARCOのコピーに踊らされて消費社会のお手伝いをして、2ちゃんねるを覗いて多様な意見があることを学んだ。

流行ものに手を出すのが好きなので、その流行を作り出す人たちにまんまと踊らされてきた訳だ。負け惜しみではなく、別に悔しい訳ではない。むしろ楽しかった。自分が過ごしてきた時代を総括してくれる本に出会ってスッキリした気がする。

消費社会、メディアを通じてアイロニカルなモノの見方をするのは、我々の世代にとって必然であった。さらに景気や政治情勢などによって、本当の世代というものは形成されるであろうが、サブカルの視点からの社会学的分析は非常に面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年5月25日
読了日 : 2014年5月25日
本棚登録日 : 2014年5月25日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする