いい意味で重たい本です。北海道警の「組織的裏金疑惑」の調査報道を徹底してやった北海道新聞がいかにして警察権力に屈したか、という実話。
警察の当事者が新聞社と記者を「名誉毀損」で訴え、新聞社幹部との何度にも渡る「手打ち」会合を秘密に録音して裁判の証拠として出したってのは、「肉を斬らせて骨を断つ」を地で行ってます。一歩間違えたら警察の威信も崩れ落ちるんだから。
著者がこの調査報道のデスクだったという「一方向性」があるので、話半分として読んでも警察の恐ろしさはビンビンと伝わってきます。メディア一社殺すのは簡単で、情報を出さなきゃいいんだから、「ぶら下がり」や「夜討ち朝駆け」に内包された問題ってのは大きいです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2014年6月20日
- 読了日 : 2014年6月20日
- 本棚登録日 : 2014年5月25日
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